介護保険サービスには限度額がある

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要支援者と要介護者に対する介護保険サービスは違うのでしょうか。

要支援者は「予防給付」を受けられます。

生活機能の低下を防ぐ観点から、現在の機能をできるだけ活用し、またリハビリテーションで機能改善を図るといった予防中心のサービスです。

一方、要介護者は必要な介護の度合いに応じた「介護給付」を受けられます。重度になることを防止し、生活機能の改善を図りながら、できるだけ本人が自立した生活を送れるように支援するサービスです。

その介護給付で提供されるサービスには、大きく分けて居宅サービスと施設サービスがあります。前者には、訪問介護、訪問リハビリテーション、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステ
イ)等があります。

一方後者には、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設、介護療養型医療施設などがあります。これらの施設サービスでは、サービス費用の1割を負担するのに加えて、施設の居住費と食費の全額を自己負担しなければなりません。

介護保険料の支払いが苦しい場合はどうなるのでしょうか。

介護保険を利用し、自己負担額の合計が、同じ月に一定の上限を超えたときには、申請をすると「高額介護サービス費」として払い戻されます。

居住している市区町村によって条件や金額が異なりますが、通常は、老齢福祉年金の受給者や生活保護を受けている人は上限も低く設定されるなど、個人の所得や世帯の所得に応じて上限が異なります。

この高額介護サービス費の対象には、老人ホームなどの居住費や食費、差額ベッド代、生活費などは含まれません。

在宅で介護サービスを受けている場合の福祉用具の購入費や住宅改修費などについても、高額介護サービス費の支給対象とはなりません。

介護費用や医療費それぞれに負担を抑える仕組みがありますが、長期間にわたって介護サービスや治療を受けますと、世帯(家計)の負担はかなりの金額となります。こうした状況から、平成20年4月に「高額医
療・高額介護合算療養費制度」が設けられました。

これは同一世帯内で1年間(毎年8月1日から翌年7月31日まで)にかかった医療費の自己負担額や介護費用の自己負担額の合計額が、一定の負担限度額を超えた場合、その超えた額が高額介護合算療養費として
戻ってくる制度です。

その間に適用される世帯の負担限度額は、世帯員の年齢や所得により区分されています。

ここで医療費の自己負担額を合計する際、「世帯内で同一の医療保険に加入している」ことが条件となります。サラリーマン等の被用者保険に加入している人の自己負担額と、自営業者等の国民健康保険に加入し
ている人の自己負担額は、合計することができません。

高額介護合算療養費の支給申請の手続きは、介護保険側の手続きを最初に行い、医療保険側の手続きに入る決まりとなっています。

具体的には、介護保険者(市区町村)に申請し「介護自己負担額証明書」の交付を受け、その証明書を添付して医療保険者に対して高額介護合算療養費の支給申請を行います。

<続く>